【不動産投資の失敗】相続した土地でアパート経営

目次

不動産投資のきっかけ

私は35歳の男性で会社員です。

私は32歳のときに親から相続した土地で賃貸経営を始めました。

きっかけは、営業マンが飛び込みで自宅まできて賃貸経営を勧めてきたからです。

営業マンの話では、短期間で投資額を回収できたという具体的な例を教えてくれたので、初め不動産投資は良いのではと思いました。

またその営業マンは、儲かる、節税効果があるなどのメリットを教えてくれたこともあり、これはいけると思いました。

アパートを建築する場合、金融機関からローンを借りることができますし、家賃でローンを返していけば、残りが懐に入るとのことでしたので、検討することにしました。

最初は半信半疑でしたが、土地を持っていましたので、建物代だけで済むと考えるとリスクは低いのではないかと思いました。

後日、飛び込みで来た営業マンと再び商談をし、人生で初めての不動産投資を始めることにしました。

相続した土地にアパートを建築

建物だけなので簡単だと思いましたが、そう言うわけではありません。一度建ててしまえば、運営などは管理会社に任せれば大丈夫ですが、コンセプト作りからの設計が大変です。

またこのコンセプトを外すと後が辛いです。私の場合、担当の方が一人暮らしの女性向けの賃貸づくりを提案してきました。

女性向けなので、セキュリティー設備に多く投資しました。少し高くつきましたが、後のことを考えると悪くないと思いました。

実際賃貸を開始してみたところ・・・

しかし、賃貸を開始してみたものの、入居率はあまりよくありませんでした。当初計画時のシミュレーションでは7割ほど埋まる予定でしたが、実際には2年経っても5割にも届きませんでした。大きくは損していませんが、徐々にマイナスが積み重なって行きます。

家賃を下げて入居者を増やして稼働率を上げたり、値上げをするという手はありますが、下手に賃料を変えるのはリスクが高すぎるので、出来ませんでした。

また、実際の入居者は女性ではなく、男性の方が多かったです。こんな感じでコンセプトとニーズのミスマッチが生じてしまい、中途半端な損益が毎月続きました。

最初の1年は仕方ないと思いましたが、2年経っても5割前後ですので結構苦しい状態です。

一向に入居率が改善せず・・・

売ろうとしても入居率が悪い賃貸は高く売れません。土地代は変わりませんが、建物代が一気に下がります。再びリノベーションをするという手もありますが、費用がかかり過ぎます。

すでに建物建築時にローンを組んでいますので、リノベーションをするにしても手許資金で対応する必要があることもデメリットです。

確かに土地だけでしたら毎年固定資産税等の税金は取られますが、大きく損はしません。しかし建物を建ててしまい賃貸経営すると、建物代のローンの返済が毎月必要です。

正直売ってしまいたいですが、売ったところで安く買い叩かれてしまうので、今は売りたくありません。

しかし、ホールドしていたら損が膨らみます。株のようにすぐに売却できるわけではないですので手続きも面倒です。

不動産が負動産へ

この結果、不動産が負動産になりました。不動産投資は土地と建物が残るから株と違いリスクが低いと言いますが逆だと思います。

土地も建物も残るから損が膨らみますし、マイナスの負動産がある限り、税金の支払いとローンの返済が続きます。

もしも、どうしても不動産投資をしたいのでしたら、REITなど不動産系の投資信託をお勧めします。

数十億、数百億円あって稼働率の良いビルを丸々購入できるのなら話は変わりますが、特に大した資産がないのに不動産投資に手を出すのは得策ではないと思います。

株や投資信託など、値動きが不動産より激しくても、流動性が高い資産をお勧めします。

結局、株や投資信託などの方が簡単に売れますし、戦略変更が簡単です。また不動産は無くなりませんが、自然災害などでダメージを受けるリスクがあります。

最近では日本株の配当も悪くありませんし、安定した企業で3~5%程の配当をコンスタントに出しているところの方が安全だと思います。

たまにワンルームマンションの営業がきますが、表面の利回りは5%ほどです。そこにローンの返済や維持費が必要になりますので、上手くいっても実質的には3%程度の利回りです。

このようにワンルームマンションの経営もそこまで美味しくありません。決して不動産投資が悪いと言いたいわけではありませんが、ローリスクローリターンではないと言えます。私からすればミドルリスクローリターンです。

不動産投資のメリット

しかし、不動産投資の最大の魅力は低金利で銀行からお金を借りることができることです。

株式投資をしたいから3千万円融資して欲しいと言っても銀行はまず貸してくれません。

しかし、不動産投資でしたら借りることができます。一応アパートローンという形になりますが、金利は低いです。

また、本当は良くありませんが、マイホームローンを組んでマイホームとして購入して、購入した物件を賃貸として貸し出すことも考えられます。そうすればより低金利になります。

こんな感じで不動産投資の場合には、まとまったキャッシュを借りやすいというのは魅力です。実際にワンルームマンション経営も軽自動車一台が買えるぐらいの頭金があれば、審査はそこまで厳しくないと思います。

しかし、一旦不動産が負動産になると、負のスパイラルに陥りやすいですので注意が必要です。

管理人からのアドバイス

不動産投資は、他の投資とは異なり、銀行からローンを借りやすいという点がメリットです。

しかし、ローンの返済は、家賃収入から行うわけですから、綿密な計画をする必要があります。

具体的には市場調査を行い、想定している人(独身かファミリーか等)の入居がどの位見込めるのか?その結果、どういう間取りにするのか等も重要になります。

今回の体験談では、そもそも女性向きのコンセプトにしていたことが間違っていた可能性が高いです。きちんとした市場調査等が行われなかったのではないでしょうか?

このため、入居率が確保できず、負動産になってしまった可能性が高いです。

アパートを建築して賃貸経営を始める場合には、市場調査や事業計画は最も大事です。銀行も融資するにあたり、事業計画を重要視しています。

これから不動産投資を始める方は、事業計画をしっかり立てて、毎月の家賃が計画通りに入り、そのお金でローンの返済がきちんとできるようにしましょう。

error: Content is protected !!