目次
まずはじめに
まず40代の夫のことについて紹介します。私は30代ですが、夫は40代の地方公務員でまだまだ働き盛りの年代です。
夫が35歳のときに始めた不動産投資が大失敗しましたので、是非これから投資を行いたいと思っている方のご参考になれば幸いです。
きっかけは先輩上司のアドバイス
夫が不動産投資に手を出すきっかけとなったのは、先輩上司のアドバイスです。夫は地方自治体のとある課で働いていますが、地方自治体の経済的な問題から、給料は軒並みダウン。
私もパートで働いていますが、結婚してから「ラクな生活だな」と感じたことは一度もありません。苦労している様子の部下をみて、見るに見かねた夫の上司が飲み会の席で切り出したのがアパート経営の話です。
聞けば公務員の仕事をしながら、サラリーマン大家として副収入が稼げるとのこと。
「俺もやっているが、いい小遣い稼ぎになるぞ」と都合のよい上司にそそのかされ、人の良い夫は不動産投資に興味を持ったようです。
私の知らないところで、不動産業者と夫・上司の3人はひそかにビジネスを決行。あれよあれよという間に、1億円をこえるアパートローンが組まれていました。
どんな物件か知ったのは、契約後
夫がサラリーマン大家になったという話を知ったのは、サブリース契約(賃料保証契約)を結んでから半年後のことです。
小遣いの額はいつもと同じなのに、夫が仕事帰りに買ってくるお酒やスイーツの内容や量が、いつになくセレブ志向になっていったのです。
「こんなに高級なお酒、どうしたの?」と見るに見かねた私が問いただすと「アパート経営で金が入ってくるようになったから…」と夫が告白…
1億円を超える不動産投資をおこなっていることが判明しました。
聞くところによると、夫もつい最近になるまで、自分がどんな物件のオーナーになっているのか全く知らなかったのだそうです…。人が良いにも程があるものだと思ってしまいました。
夫が所有するのは埼玉県にある、とあるアパートなのですが、畑のど真ん中に建つ物件は駅から歩いて17分。不動産に知識のない私からしても、到底儲けられるような物件ではありません。
幸いにも近くに看護系の専門学校があるため、ぽつりぽつりと入居者がいるとのこと。「毎月お金が入って来てるんだし、大丈夫、大丈夫」と夫は話しましたが、私は不安で一杯でした。
不動産会社の倒産で、いよいよ家賃が入らず…
その後今年に入ってから、夫が契約を結んでいた不動産会社が経営悪化により倒産し、それまで雀の涙のように入っていた副収入も、まったく得られなくなりました。
現在は貸出先の銀行と協議をおこなっています。
それまで楽天的だった夫ですが、やはり目先の収入が入ってこない事態になり「俺が悪いんだ、俺が悪いんだ」と繰り返すようになりました。
もともと酒が弱いタイプなのですが、日曜日は昼間からアルコール度数の強い酒で気分を紛らわしたりしているので、妻としては体調面でもとても心配です。
不動産会社が潰れてしまったとはいえ、ローンは残っているので、この先どうやっていこうか思案しています。
私の実家が田舎の資産家のため、右も左も首が回らなくなったら、両親のところにお願いにいこうかとも思っています。
反省点とアドバイス
サラリーマンでも簡単にできると思っていた不動産経営でしたが、フタを開けてみるとそんな甘い話ではありません。
オーナーになる側も、きちんと不動産会社や銀行・投資先の物件や現状の契約内容を見極めることが必要だった…と今になっては思っています。
今の世の中、簡単にお金儲けはできない時代です。
不動産投資は美味しいハイリターンはあるものの、同じくらいハイリスクが存在する生き物なのだということを、よく考えるべきです。
冷静に考えながら道を探っていけば、必ずや「幸せな不動産経営」はできるものだとも思っています。